①ロココとはなあに?
ブオンタレンティンのグロッタ |
ルネサンス期から、古代ローマの遺跡を模倣して、庭園内に洞窟を作り、そこに装飾を施す独特の美術が生まれます。
(この洞窟をグロッタと言い、現在のグロテスクの語源です)
このグロッタに施された、石や貝殻を使ったモザイクのようなの装飾をロカイユと呼び、これがロココの語源となっています。
![]() |
セーブルの磁器 |
エリゼ宮のサロン・ドレ |
この時代、各地でロココ様式の宮殿が建設されます、また、磁器がヨーロッパでも生産できるようになるのもこの時代。
③では、絵画は?
![]() |
フラゴナール作 ぶらんこ |
![]() |
ヴァトー作 シールテ島の巡礼 |
バロックのコントラスト、信仰心に満ちた宗教画も内面まで描き出すような肖像画のイメージもどこへやらと言う感じで
まず、左の絵から。こんな絵ばかりではないですが、こういう絵も受け入れられる時代であったと言うことで、因みに、依頼主は、右側の少年です。
右側の絵は、ちょっとテーマが分かり難いかもしれませんが、言ってみれば上流階級の合コンのようです。
この絵の作者、ヴァトーがこの時代の先駆者で、自然の中で着飾った男女が優雅に散策してるような絵、雅宴画(フェート・ギャラント)と言うジャンルを確立しました。
女性的で曲線的、自由で享楽的、色彩もかなりはっきりした印象でしょうかね。
④どんな背景があったの?
フランスの太陽王ことルイ14世が亡くなった後、そのひ孫ルイ15世(5歳)が即位します。
当然、5歳では政治は出来ないので、宰相オルレアン公フィリップが政治を担います。
ルイ14世は、フランスを統一するため、中央集権的な政治を行いました、当然その分
貴族達の権力は落ち、フィリップも 不満を持っていました。
![]() |
オルレアン公フィリップ |
![]() |
王妃マリー・クレザンスカ |
![]() |
リゴー作 ルイ15世 |
さてルイ15世ですが(結構イケメンですね)、王妃マリークレザンスカと結婚、彼女を溺愛し11人もの子供に恵まれます、しかし、仲むつまじかった二人も、王妃が毎年のように出産を繰り返しにつかれ、次第に距離を置くようになります。
すると、ルイ15世は愛人を抱えるようになり、その中で特に影響力が強かったのが、平民出身ながら知識と教養を兼ね備えた、ポンパドゥール婦人、そして文化も彼女を中心としたものへと移ってゆきますフランスの官展であるサロンを始めたのも彼女です。
![]() |
ブーシェ作 ポンパドール婦人 |
④そのころほかの国では
イタリアは観光地化、観光地だけに絵葉書のような名所を紹介した絵が人気を博します。
![]() |
カレナット作 パリシカのあるサン・マルコ広場 |
イギリスは、長らく芸術不毛の地でしたが、芸術学校ロイヤル・アカデミーが設立されるなど芸術に力を入れ始めますが、夢見心地なロココとは一線を画した現実的な独自の美術を確立します。
この人の作品は、連作で順番に見ると結構面白い。
![]() |
ホーガス作 放蕩一代記 |
スペインは、独自の道を歩いて、どうも時代を先取りする傾向にあるので、このあたり、時代が追いついたらそっちに入れます。
⑤ギャラリー
正直、ロココの画家の人生はあまり知らないので、それについては分かったら書きます^^;
![]() |
ヴァトー作 愛のレッスン |
![]() |
ヴァトー作 ポーランドの女性 |
![]() |
ブーシェ作 夢見る羊飼い |
![]() |
ブーシェ作 昼食 |
![]() |
フラゴナール作 読書する娘 |
![]() |
フラゴナール作 閂 |
女性画家も現れ始めます
![]() |
ルブラン作 マリー・アントワネット |
![]() |
ルブラン作 麦藁帽子をかぶった自画像 |
こちらはフランスでも、独自路線
![]() |
シャルダン作 赤エイ |
![]() |
シャルダン作 食前の祈り |
![]() |
シャルダン作 ブドウとザクロ |
0 件のコメント:
コメントを投稿